『海角七號』

積ん読状態だった『海角七號』DVD。
ようやく見ることができました。
積んでいる間に日本公開も始まりましたね(汗)。
 
 
映画のストーリーについては、日本の公式サイトをどうぞ。
 
海角七号 – 君想う、国境の南 –
 http://www.kaikaku7.jp/
 
 
こちらは台湾の公式blog
《海角七號》電影官方部落格 :: 痞客邦 PIXNET ::
 http://cape7.pixnet.net/blog

 
 
まず、映画を見ての全体の印象は「台湾映画らしい映画」ということでしょうか。
香港映画の持つスピード感とは対照的で、台湾映画にはゆったりと流れるような作品が多い気がします。
香港映画に慣れてしまっているせいか、台湾の映画を見ていると、メリハリに欠けると感じられたり、途中で眠気に襲われることも実はあったりするのですが(汗)、この作品は130分間が短く感じられるほどでした。
 
映画の中では、台語がメインで、そこに國語と日本語が混ざる感じ。
そういう意味でも、「台湾」らしさが色濃く現れている気がしました。
 
また、茂伯の話す日本語、彼が日本語で口ずさむ「野ばら」、そして何よりも7通のラブレターによって語られる日本人教師と小島友子という日本名をもつ台湾女性との間の物語、それらを通じて日本統治下の台湾が透けて見えるようでした。
このあたりは、日本人としては、いろいろと複雑な思いを抱えてしまうところです。 
 
 
この映画、登場する人物が、みんなとても個性的で魅力的(笑)。
バンドのメンバーそれぞれが、さまざまなストーリーを持っていて、傷ついていたり、叶わなかった夢を抱えていたり、それでもそれぞれが自分の置かれた今の状況の中でそれでも前に進もうとしている、そういうところが感動に繋がったのかもしれません。
 
 
そして范逸臣のファンとしては、彼の演じる阿嘉がもうとにかく良い(笑)。
何だかとてもチャーミングなんですよね、阿嘉。
自分の音楽に自信を持っているのに、それが受け入れられず、失意のうちに地元に戻り、ひたすら無為な日々を送るミュージシャン。
怪我をした茂伯に変わり郵便配達を任されても、適当にしか仕事をしない阿嘉の姿に、彼の鬱屈した思いを見た気がしました。
そんな彼がバンドのメンバーたちとの関わりの中で、少しずつ、確実に変わっていくのがいいですね。
 
最後のライブの場面では、前半部分の不貞腐れたような彼とは全く異なる生き生きとした姿を見せていて、とても素敵。
登場人物たちは、年齢的にはそれほど若くはないですが(笑)、でも青春映画としても充分に成立している作品だったように思います。
 
 
一方、阿嘉が魅かれていくことになる友子さん。
おおらかな地元の人とは対照的に、いつも余裕なく、キリキリ、苛々しているその姿は、自分自身も含めた日本人の姿なのだろうかと自嘲しつつも、正直、阿嘉は彼女のどこが良かったのだろうかと思ってしまったのでした(汗)。
彼女も阿嘉ほどではないにしろ、少しずつ魅力的に変わっていっていたので、何とか納得できはしましたが。
 
 
特典のDVDで賴雅妍も言っていましたが、映画の最後で阿嘉が友子を抱きしめて言う「留下來…… 或者我跟妳走!」という台詞は良かったですね。
60数年前のラブレターに書かれた言葉もとても素敵でしたし、ラブストーリーとして見た時にも、とてもよくできた映画だと思いました。
 
 
歌手としてもとても魅力的な范逸臣ですが、俳優としても非常に魅力があるということを改めて感じました。
『惡男宅急電』で初めて演技に挑戦するということで、ニュースになったりもしたのを懐かしく思い出してしまいました(笑)。
あの頃は、まだまだ “情歌王子” のイメージを引きずってましたが(笑)。
でも、今の范逸臣の方が、圧倒的に魅力的ですね。
阿嘉と同様、挫折も含めてさまざまな経験が一層彼を魅力的にしたのだろうと思います。
酷愛樂團としての新譜のリリースと、映画『混混天團』の公開が楽しみです。
 
 
私が購入したのは限量導演版だったので、監督さんのコメンタリーが収録されています。
できればキャストも一緒だと言うことなかったのですが。
 
また、特典DVDにはキャストのインタビュー、メイキング、カットされたシーンなどが収録。
范逸臣にとって、最も印象的なのは、やはり最後のライブの部分だったみたいですね。
映画なので、何度も取り直しをするのが大変だったようです。
でも、その甲斐あって、素敵なシーンに仕上がりました。
 
 
他には出されなかった7通のラブレターのレプリカやポスター、「海角七號」の地名の入ったプレート、切手などなどが付属していて、これらが阿嘉が小島友子さんに届けた木箱を模した紙の箱に入れられ、小包み風に包装され、紐で結ばれているという凝った造りになっています。
 
 
 
楽しいですよね、こういう凝り方(笑)。
ただ、開けようとするたびに紐をほどいて、またしまう時には紐で結ぶのだけがちょっと面倒なのですが(汗)。
 
 

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『追憶の上海』@Gyao

twitterでもついつい呟いてしまいましたが、張國榮(レスリー・チャン)の映画『追憶の上海』がGyaoで無料配信中です。
 
 
レスリー・チャン 追憶の上海|映画|無料映像 GyaO![ギャオ]
 http://gyao.yahoo.co.jp/p/00374/v08787/
 
 
哥哥が演じるのは、革命の理想に燃える共産党員・靳。
重たいストーリーですが、哥哥の魅力が生かされた作品だと思います。
どんなに危険でも、この人にならついていこうと思ってしまう、そういうカリスマ性に溢れた人物を哥哥は好演しています。
毅然とした強さと儚げな脆さや危うさ、この靳という役にも、そういった二つの面を感じますが、これが張國榮という俳優さんの最大の魅力なのかもしれません。
 
 
また、この作品では英語の台詞が多く用いられていて、哥哥の英語台詞が聞けるという点でも、ファンには嬉しい作品です。
でも、北京語の台詞の一部が何だか哥哥の声じゃないように聞こえてしまって、ちょっと変な感じなんですけど(汗)。
 
 
よろしければ、是非どうぞ。
本当に、哥哥に見惚れますので(笑)。

『渺渺』

DVD カバー關錦鵬(スタンリー・クワン)がプロデュース、台湾の程孝澤監督の初めての長編映画『渺渺』。
 
范植偉が出ているのだけは知っていましたが、特に見ようとは思わなかったのに、突然 見る気満々になったのは、吳慷仁の存在があったから(笑)。
 
『下一站、幸福』は、これまでよく知っていたVanNessや安以軒の新たな魅力に気づかせてくれる作品であるのと同時に、吳慷仁というこれからが楽しみな俳優さんと出会わせてくれた作品でもあります。
 
MVではそれほど印象に残りはしなかったのですが、『沿海岸線徵友』が思った以上に印象的でしたので、『渺渺』もかなり期待して見ました(笑)。
 
 
<あらすじ>
元気が良くて快活でケーキが大好きな高校生・小璦(張榕容)は、ある日、クラスにやって来た日本からの交換留学生・渺渺(柯佳嬿)と出会います。
快活で外向的な小璦に対して、渺渺は内向的で周囲との間に壁を作ってしまいそうなタイプなのですが、小璦はそんなことも気にせず、あっという間に彼女と親しくなってしまいます。
 
渺渺は、認知症に罹り 17歳の時の思い出の中で生きている祖母の初恋の場所であるケーキ屋さんを探すのですが、そこは中古CD店になっていました。
その店の店主である陳飛(范植偉)と出会った渺渺は、いつもヘッドフォンをつけ、人との接触を拒むような彼に興味を持ち、徐々に魅かれていきます。
小璦は渺渺が陳飛に魅かれているのを知って協力するのですが、少しずつその渺渺の様子に複雑な思いを抱くようになります。
小璦はケーキ作りが上手くて温かい手をした渺渺に魅かれていくんですね。
小璦は渺渺に、渺渺は陳飛に、それぞれが一方通行の思いを寄せます。
 
そして渺渺に思われている陳飛はというと、彼は過去にとらわれ、身動きが取れなくなっていました。
店を畳み、去ることを決意した陳飛。
失恋した渺渺は小璦のところで涙し、そんな渺渺の姿に小璦も涙します。
小璦は渺渺のために陳飛のところに乗り込みますが、そこで陳飛から彼がとらわれている過去についての思い出を聞かされます。
 
交換留学の期間が終わり、日本に帰る渺渺を見送りに来た小璦に渺渺はケーキを渡すのですが、空港からのバスの中でそのケーキを見てみると、そこには重なり合った2人の手が描かれていました。
それを見た渺渺はバスを降り、空港に走ります。
そして初めて、ずっと言えずに胸の奥にしまっておいた自分の気持ちを思いっきり叫ぶのでした。
 

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吳慷仁『沿海岸線徵友』

『下一站,幸福』つながりで(笑)。
 

『下一站,幸福』でヒロインの梁慕橙に思いを寄せる花拓也を魅力的に演じている吳慷仁。
 

動いているのを見るのはこの作品が初めてだったのですが、これまでにも映画『渺渺』(2008)、『台北異想』(2009)などに出演しているとのこと。
 
 
《渺渺》官方部落格
 http://miao.pixnet.net/blog
 
 
公共電視 -台北異想
 http://www.pts.org.tw/~web01/taipei24h/
 
 
そしてもう一つ、最も初期に出演した作品が『沿海岸線徵友』。
2007年に出演したもので「影像詩」と題された短編5作品の1つだったみたいです。
本当に短くて、12分くらいでしょうか。
「物語」ではなく、確かに「詩」のような作品です。
 

YouTubeにアップされているので、見ることができます。
が、実はこれ、“同志片”(いわゆるゲイ・フィルム)。
『渺渺』でも范植偉に片思いする役だったようで、どうも “同志” 役が多いですね。
 

『下一站,幸福』でも言えることですが、この人は目の表情が良いなぁと思います。
繊細さもあり、同時に強さも感じさせるその視線とルックスで、こういう役にも しっくりはまってしまうのかもしれません。
 

決して嫌な感じのする作品ではなく、吳慷仁の魅力が生きているように思いますが、その手の作品がダメな方はご覧にならないほうが無難かも……。
 

YouTube – 沿海岸線徵友 part.1
 http://www.youtube.com/watch?v=ql97FY-4ipE&fmt=35
 

YouTube – 沿海岸線徵友 part.2
 http://www.youtube.com/watch?v=WslV1T1qmU8&fmt=35