『蘭陵王』原創故事小說

『蘭陵王』について、続きを書こうと思っていたのが、どうやら中途半端なまま終わりそう。

ドラマについて書くのは諦めて、ドラマとラストが少し違っていた原創故事小說について、少しだけ。

以下、ネタバレを含みますので、折り畳んでおきます。

未見の方はどうぞご注意ください。

 

 

検索サイトからだと、エントリーが開いた状態で表示されることもあるので、念のため、画像を挿入(笑)
画像の下は、ネタバレ、特にドラマの結末についてのネタバレを含みますので、どうぞご注意くださいませ。

ちなみにこの画像は台湾版の『蘭陵王』DVD。

 

日本語字幕は嫌い(吹替えはもっと…)で中国語字幕希望、簡体字より繁体字の方が圧倒的に読みやすい私には、台湾版のDVDは本当に有り難い存在です。

画像

 

しかし、見事に真っ赤っか(笑)
作りは台湾版のDVDボックスセット共通のものなんですが、デザインは胡歌のドラマ版『神話』の方が落ち着いていて、ずっと好きです(^^ゞ

 

さて、以下ようやく本題。

 

原創故事小說とドラマではラストが違う、という情報はこの本を手にする前にネットで見かけていました。

実際は、決して大きく異なっているわけではないのですが、どちらが好きかと言われれば、圧倒的に小説の方。

ドラマでもこういう終わり方にしておいて欲しかった…。

高緯の放った矢によって、雪舞が四爺の腕の中でその命を終えようとするのは同じ。

女媧廟での誓いを守ろうとせず、いい人を見つけて欲しいと言うのも。

「できるなら、私より美しくはなく、私より聡明じゃなく、 私より気だても良くない人を。でないと… あなたに忘れられてしまいそうで…。わかってくれる?」なんて言う彼女に、妻は生涯 楊雪舞ただひとりだと四爺が叫ぶのも同じ展開。

 

ただ、小説がこの2人について描くのはここまで。

四爺の慟哭が谺する皇宮。

四爺は雪舞を抱いたままその皇宮から歩み去り、その後、2人の行方は杳として知れず。

2人は乱世の中に消えてしまう。

楊雪舞の生死は? 彼女と高長恭の2人は一体どこに消えてしまったのか?

巷間の伝説は諸説紛々、ただ蘭陵王と天女の恩恵を今も心に刻む人たちにはわかっている。

平和で幸せで、心安らかになすべきことができる、そんな日々がある限り、高長恭と楊雪舞は永遠に彼らの心の中に生き続けるのだと。

これで「完」なんですよね。

 

雪舞亡き後の四爺と息子の平安の姿を描いたドラマ版の最後より、もしかすると奇跡が起こって、2人は阿土と冰兒として、家族3人、つらい経験を乗り越えた分、ひっそりと幸せで穏やかな日々を送ってたりしないかな…、そう思える小説版の最後の方が救いがある気がしました。

ドラマの中盤で描かれた阿土と冰兒としての幸せな生活は、物語の最後への伏線かと期待していたので尚更…。

 

基本的に小説の方はかなり展開も速く、ドラマに比べると物語も相当 端折られているのですが、小説にあって、ドラマになかったシーンもいくつか。

 

中でも、下 ↓ の画像のこのシーン、これはドラマでも是非使って欲しかった。

画像

 

ドラマでも黑衣禁衛軍に紛れ込んだ四爺に全然気付かなかった雪舞(ツッコミどころのひとつですね / 笑)。

 

蘭陵王が毒を呷った後、宇文邕のもとに身を寄せて出産の日を待つ雪舞。

そこに、意識を取り戻し、皇宮を抜け出した後、雪舞の身を案じ四爺が周にやって来ます。

黑衣禁衛軍の衣装を身につけ、彼女の前に姿を現した四爺。

でも雪舞はここでもやっぱりそれに気付かない。

でも、何かを感じてはいたんでしょうね、知らないはずのその人物につい弱音を吐くところ。

周に来てから、ずっと気丈に振る舞っていた雪舞が思わず洩らす、ひとりで生きて行くことへの不安。

今 傍にいるのが誰よりも愛しい四爺だとは気付かずに、かつて夫である蘭陵王が自分の身を案じて禁衛軍に紛れ込んでいた、その思い出を彼に語る雪舞…。

今、隣にいるその姿が、亡き蘭陵王を思い起こさせるから、つい抑え込んだ思いを話してしまった、と。

そんな彼女のためにできることが、ただ軽くその背中を叩くことだけ、という四爺のつらさ。

 

ここは映像でも見たかったのに、残念。

 

それから、ドラマだと、台詞、そして表情や仕草からその時の登場人物の心情を読み取っていくわけですが、小説の方は、当然それが文字で描写されているので、そこも読んでいて楽しい。

 

最初の2人の出会いの時、四爺を女性だと間違ってしまった雪舞ですが、四爺は女性に間違われるのが何より我慢ならないことだったんだとか、鄭兒のことで雪舞にひどいことを言ってしまった時、言った途端に後悔して、何度も謝ろうと思うのに、明らかに怒っている雪舞になかなか言葉を切り出せなかったこととか(笑)

 

最後に、四爺を守るために、彼に内緒で鄭兒の元に赴こうとする雪舞の決意と悲しみ、文章を通じて語られる雪舞の四爺への思い。

そして宇文邕の雪舞への切ない思いも、当然とてもわかりやすく伝わってきます。

 

これでもう少し、じっくり物語が描かれていれば、かなり読み応えがあったのに、というのだけが惜しまれるところ。

 

でも読み返すと、ドラマのいろいろな場面が浮かんできて、楽しいです^^

 

『蘭陵王』絡みではもう1つ、書きかけのままになっているエントリーがあるのだけれど…。

 

『蘭陵王』原創故事小說」への2件のフィードバック

  1. 小説の方が終わり方としては自然な感じですね。私も、ドラマではまさか
    死んだと思われていた蘭陵王が一番最後まで生き残るとは思ってもみません
    でした。(^^;)でも、息子が生きていて、孫が作った仏像が現代に
    なって発見される、というエピソードのつなげ方は素晴らしいと思いました。
    原作者はどんな方なんですか?いろいろ調べていたら、雪舞のモデルと
    思われる人物が二人浮かび上がりました。一人はもちろん蘭陵王の正妃の
    鄭妃ですが、もう一人は、もと斉の皇族の妃で、斉が滅んだ後、周の武帝
    (宇文邕)の後宮に入った女性(彼女も鄭氏)で、武帝に寵愛されたとか。
    この二人の鄭氏をモデルに雪舞を創作したんじゃないかなぁ、と私は勝手に
    推測しています。(^^)

    • 記録は残っていないものの、蘭陵王に子どもがいた可能性を示唆する事実が新たに発見されたことをドラマにも取り入れようとしたのはよくわかるんですが、あんなにダイレクトに雪舞の死を描かなくてもなぁ…と、正直そう感じてしまいました。
      放送開始からかなり早い段階で百度には全話の粗筋がアップされていて、「蘭陵王は胡歌になる」という書き込みも飛び交っていたので、その時点で「ああ、そうなんだ…」と覚悟はしていたのですが。
      尉遲迥を史実とは全く違うあんな形で死なせてしまったんなら、蘭陵王と雪舞のハッピーエンドも有りだったと思うんですけどね…。

      この原創故事小說は、ドラマの原作ではなくノベライズなので、作者もドラマの制作に関わった方のどなたかなのでしょうか。

      もうひとりの鄭妃、高綽妃ですよね。
      宇文邕の後宮には他にも「鄭姫」という人がいたそうですが、彼女と「鄭妃」が別人なのか、同一人物なのか、いずれにしてもその名前がドラマのヒントになった可能性はあるのかもしれませんね。

      後主といい、この高綽といい、高湛の子はろくでなしばかりなのかと随分以前に呆れた記憶が…。
      もっとも、高澄もかなり激しい気性の人だったようですし、伝わっている姿がある程度 真実を含んでいるのだとしたら、四爺が高家においては変わり種だったのかもしれませんが。

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